
通訳という仕事をしていて日々痛感するのは、英語の発音の重要性です。やはり、発音が上手であればコミュニケーションも格段にスムーズになりますし、通訳としてそれだけでも信頼性がアップするというのも事実です。逆に、仮に通訳が適切でもコテコテの日本語訛りの英語だと、どうしても多少マイナスな印象になってしまいます。よく、「通じればいい」とか、「発音なんか関係ない」という人もいますが、通訳を聞いている人がストレスを感じるような発音だとコミュニケーションに支障をきたしてしまいます。通訳がまるでそこに存在していないかのように会話がスムーズに進む、というのが理想の姿であり、それを目指すためには発音の上達は必須だといつも痛感しています。
そのため私は今でも発音を上達させるべく毎週プライベートレッスンを受けているのですが、ネイティブの先生に英語の発音を確認したい時に便利だよ、と教えてもらったのがこのサイト。
oddcast: Best Text-to-Speech Demo
使い方は簡単で、「Enter Text」のボックスに単語または文章を入力し、「Language」から、聞きたい言語を選択して「Say It」のボタンをクリック。また、「Effect」のオプションからしゃべるスピードを速くしたり遅くしたりすることも可能です。
このサイトの面白いところが、英文の読み上げを世界各国の訛りを忠実に再現した音声で聞けるというところ。英語圏だけでも、アメリカ、イギリス、オーストラリア、スコットランド、アイルランド、そしてインドなど、それぞれの訛りの特徴を掴んだ音声で文章が読み上げられます。同じ文章でも、インド訛りの英語とか、日本語訛り、スペイン語訛りなど、色々試せて面白いです。
そして特筆すべきは、長い文章でも発音が確認できるというところ。例えば、”We strive to achieve the highest level of safety performance.” みたいな文章でもさらっと読み上げてくれます。電子辞書や辞書サイトでは、単語だけなら発音の確認はできますが、文章単位では発音の確認はできません。その点、このサイトでは文章丸ごと読み上げてくれるっていうのはかなり使えるポイントではないでしょうか。
英語圏以外の国の人が発音した英語もかなり忠実に再現されていると思います。試しに「Japanese」を選択し(Voiceのところも日本人の名前でMisakiになってます 笑)「Say It」のボタンを押すと、面白いぐらい日本語訛りの英語で読み上げてくれます。ほんとに、うまくできてるな~と感心します。
現在は英語を母国語としないNon-native speakerの人口が英語を母国語とするNative Speakerの数を超えたと言われていますし、私も日々の会議で、取引先側のドイツ語訛り、フランス語訛り、スペイン語訛りの人を相手に通訳をしなければならないことも日常茶飯事でスピーカーの特徴をつかむのにいつも苦戦していますが、会議資料を事前にいただいている時はこのサイトを活用してどういうしゃべり方をするかシミュレーションとかしています。
かなり使えるサイトなので、ぜひ試してみてください。
コメント
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こんにちは。
このサイト、かなり使えますね!オンライン辞書でも発音の対応していない単語、例えばtransaminitisなどの医学用語の発音もしっかり確認できました。
日本に住んでいてネイティブスピーカーが周りにいない環境にいるので、今後、お世話になる機会が増えそうです!
こんにちは、コメントありがとうございます。
はい、このサイトかなり使えます。単語だけでなくすごく長い文章でも再現できるっていうのがすごいです。
なるほど、医学用語なんでオンライン辞書に載っていても発音まであるものは少ないですもんね。そういう単語を読み上げる必要がある時の予習とかにも使えますね!